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「そんなことされたら僕、すごく傷ついちゃうな〜。もしかしたら、復讐として君たちを休学……いや、退学にしちゃうかもね」
「なっ!?」
俺はだんだんと、自分の置かれている状況を理解することができた。
俺が今相手にしているのは誰なのか·····本当の意味では分かっていなかったんじゃないか?
この学校のほぼ全てにおいて、絶対的な権力を持つとされる生徒会。
そんな彼らが、一生徒を退学にするなんて、屁でもないはず。
(退学は·····退学はまずいぞ!!)
高校を中退することがどういうことなのか、こんな俺さえ嫌でも分かる。
俺自身はともかく、そのとばっちりを受けるのは家族やダチだ。
それだけは、絶対に避けなければならない。
「それで松山くん、僕は一応返事はしたけど·····」
もはや、悠長に考えている暇はない。
これは、俺の人生·····いや、周りの人生がかかっているのだ。
だったら··········
俺は勢いのまま、相澤 蓮司の手を取って握った。
「上等だ!俺はお前と、付きやってやろうじゃねぇか!!」
「··········あれ、告白されたの僕じゃない?」
なんかボソッと声が聞こえたが、まぁいいだろう。
とにかく、これで退学という最悪な結末は避けることができたのだ。
しかし··········
(マジで俺····これからどうする?」
先のことを考えると、なんだか気が重くなる俺であった。
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