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「ぶふっ·····くくくっ、あはははは!!!
マジかよお前ら、バッカじゃねーの!?
なんだよその漫画みたいな展開は!!!」
話し終えた途端、リーダーは我慢できないといった様子で大笑いしはじめた。
こっちは真剣に悩んでいるのに、リーダーときたらおもしろがっちゃって··········
この人に相談するのは、間違いだったか?
「つーかよ、なんで本当のこと言わないわけ?
ドッキリでした〜って感じでネタバレすりゃ良かったじゃねぇか」
「む、無理っすよ!もし告白が嘘だってバレたら、俺たち退学ですよ!!?」
「それくらいの権力は持ってるよねぇ、アイツ。
さすがは次期生徒会長」
告白が実は罰ゲームだったと、本当のことを言うタイミングを逃してしまったのだ。
それに、まさかアイツが告白を受け入れるなんて、誰が想像しただろう。
「相手が雑魚なら、告白に応えたのを逆手に脅せるんだが·····そうもいかないか」
さすがのリーダーも、かなり考え込んでいる様子だ。
「しかしわからん。
聞くところによるとそいつは、誰もが認める優等生くんなんだろ?
なのに何故、生徒会とは相反するコイツを受け入れたんだ??
しかも馬鹿だし、喧嘩っパヤイし、馬鹿だし」
「·····リーダー、馬鹿馬鹿言い過ぎっす!」
散々な言われようだが、リーダーの疑問は最もだ。
BLACK CATは、それなりに名の知れたグループである。そのメンバーである俺たちを、教師や生徒会、そして風紀委員はかなり警戒している。
特に生徒会とは、先輩たちの代からいがみ合っているらしく、今でのその名残は濃く残っていた。
「だからこそ、リーダーに頼ってきたんですよ。もうどうしたらいいのか、分からなくて」
「·····そう言われてもなぁ·····」
やはり、こればかりはリーダーでもお手上げか。
俺たちは顔を見合せ、少し落胆の色をみせる。
もはや、正直に話すしか道がないのかもしれない。
その場合、何とか相澤にお願いして、罰は俺だけに与えるよう説得するか··········
「まぁまぁ、取り敢えず早まるなよ。
今の段階で思いつく限りのことはアドバイスしてやる」
「り、リーダー!!」
ああ、やはり僕らのリーダーは頼りになる!
一瞬でも無理だと思った俺たちが馬鹿でした!!
「いいか、よく聞けよ?
決して嘘だとバレず、尚且つ相澤というやつと別れることが最優先事項だ」
リーダーの言葉に、俺たちは大きく頷いた。
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