夫婦の話し合い

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夫婦の話し合い

 会社をリストラされた日、家に帰ると妻の美紀は唖然としていた。安定した企業に勤める旦那なはずだった。結婚したら一生安定だと思い込んでいた。美紀は突然奈落の底に突き落とされたような衝撃を覚えた。  「まあ、、仕方ないよね。コロナで会社も大変なんだもんね、、、」  美紀はそれ以上の言葉が見つからなかった。旦那を励ましたい気持ちはあった。しかし、今後の生活のことを考えると、暗い気持ちが先行してしまう。  「なあ美紀。俺はなんとしてでもあの会社を見返す。」  勉はリストラされたばかりとは思えないほど、やる気に満ちていた。  「あなた、一体どうやって見返すのよ?もう48歳なのよ、、再就職も難しいかもしれない。」  「だからだよ、自分で会社やるしかないだろ。」  美紀には生活を考えると、様々な不安があった。正直、給料が安くても安定した職に就いてくれた方が良いのではないかと言いたかった。しかし、勉にはすでに会社に26年間勤めた経験がある。たまには旦那を信じてみようと心に決めたのであった。
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