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「っ、ん、⋯はぁっ⋯」
「紗、」
「んんっ⋯」
何度も何度も重なる唇に、言葉で想いを伝えるのも幸せだけど、こんな風に唇を重ねる事で想いを伝え、伝えられるのも幸せだと思った。
「⋯っひや、まさっ⋯」
「⋯あと一回」
「んんっ⋯」
私には少し激しくて恥ずかしさと息苦しさがあったけど、それすらも愛おしいと思った。
嬉しいとき、楽しいとき、幸せなとき、
悲しいとき、寂しいとき、辛いとき、助けて欲しいとき、
どんな時でも一番に思い浮かぶのは桧山さんだ。
無条件に安心出来て、無条件に信頼出来る。
こんなに好きだと思える人に出逢えるなんて奇跡だとすら思う。
そして、もう二度とそんな人には出逢えないだろうとも。
嬉しい、嬉しい。幸せ。
すごく。
やっと伝えられた想いはどんどん溢れていく。
重なった想いに、手のひらに、唇に。
とめどなく、愛が溢れた。
BE LAST 【完】
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