向日葵の約束《杏花side》

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私は自分の気持ちをコントロールできなくて 中村さんを振り回して傷つけてしまった最低な人間なのに。 直己を好きになってしまったばかりにみんなを傷つけてしまうから やめなきゃいけないのに。 それなのに直己に会ってしまうとこんなに嬉しい 好きだって気持ちが溢れそうになってしまって 一緒に居れる幸せを実感してしまう 日曜日、朝から待ち合わせて直己にガーデンパークに連れてきてもらった。 一面チューリップ畑で綺麗で 綺麗なチューリップ畑に連れてきてくれたことも嬉しかったけど なにより直己と一緒にいれて私は浮かれていて 近くにいた観光客に声を掛けて、2人で写真を撮ってもらった 写真を撮ってもらった後、ワクワクしていた気持ちだったのに 急に現実を考えてしまう このチューリップ畑で本当は直己に好きだと伝えたい でもこの写真の中で楽しそうにしてる直己。。。 私が好きだと伝えても、写真の中ように笑ってくれるだろうか 「一緒に撮ってもらっちゃったね」 「・・・・」 「一生の思い出にする」 だって 「直己に彼女出来たらもう一緒に来れないじゃない」 「・・・・」 「私に彼氏が出来てもだけどねっ」 思ってもいない言葉が出てしまう 怖い 私は姉だったから 女としてあなたを好きだと言っても受け入れてくれるのか 怖い そんな時直己が口を開いた 「・・・杏花、ここのさ、奥の場所にさ、 夏になったらひまわりが沢山咲くんだって」 「・・ひまわり?」 「お前好きだろ?ひまわり。昔、家族でひまわり畑見に行ったよな?確か。」
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