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｢な、んで？｣
声が掠れて変な声が出た
｢その町で父さんも母さんも直己も新しい生活できたらいいなーって｣
｢完全に杏花がいるからだろ｣
｢杏花とも近いな｣
｢近いんじゃなくて追ってくんだろうが。
なんだよそれ、あいつは俺達家族といるのが嫌で
離れたんだろ？家族やめたんだろ？なのに追いかけて行くって、ストーカーかよ、笑えるっ、俺達を嫌いなのに迷惑だろうが｣
｢直己、杏花は俺達を嫌いじゃない。好きだから離れたんだよ｣
杏花が部屋で言ったのを思い出す
───うちの家族大好きだよ。
お父さんのこともお母さんのことも・・直己のことも。だから他人になる
｢杏花とは離れない方がいい｣
そんなの今更だ
なんで今更・・・じゃああの時止めてくれよ
俺だって行かせたくなかった
｢直己が賛成してくれるなら、あっちの高校受けて欲しい。母さんもパートやめて、1から友達つくらなければいけないけれど・・・｣
｢私はどこでもついて行きます｣
｢・・・｣
｢直己は｣
｢わかったよ！｣
｢直己・・・｣
｢わかった｣
そうして俺は無事合格して高校1年生になり
元、姉ちゃんのいる町へ家族で引越してきたんだ
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