離れるなよ、バカ

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電話なんて出来るかよ・・・ そう思いながら 《お前と同じ町に坂野家引っ越してきたから なんかあれば連絡しろ》とだけメッセージを残した するとすぐだ 杏花から着信がきた ゴホン 俺は咳払いをしてペットボトルのお茶を飲んで 一呼吸してからスマホの通話ボタンを押した 「もしもし元気か?そういうことだから・・・・どうした?」 ぐすっ ぐすっ 電話の先からすすり泣く声が聞こえた 「・・・杏花?大丈夫か?」 「・・ズッズッ」 「鼻かめ」 ズズズー 鼻をかんだ音がする 「・・・大丈夫?」 「直己、会いたい」 「・・・」 「会いたい」 「・・・杏花」 プッ、プープー 「・・・え?」 突然通話が途絶えて スマホを見ながら驚いていると その後すぐにスマホが震えて メッセージが送られてきた それは杏花からで マンションの住所だった
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