僕の計画

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僕の計画

ある日、天気の良い日、僕は今までの闘病生活が嘘の様に痛みも無く、朝から調子が良かった。 僕は前々から計画していた作戦を始める事にした。 散歩と言って病室を出た。 外出許可は出ていないが内緒で病院を抜け出した。 僕は病室から見えるお花屋さんに行き、お姉さんに話しかけた。 「すみません。お花を予約注文したいのですが、、」 お姉さんは感じ良く対応してくれた。 僕のワガママも受け入れてくれた。 お花を注文すると、病院に戻った。 すると、看護師さんが、血相変えて走ってきて、 「山本さん!何処に行っていたんですか!?心配したんですよ!窓から戻って来るのが見えたんですが、外出許可は出てないですよ!病院の外に勝手に出ては駄目なんですよ!もう2度と、こんなことしないで下さいね!」 僕は、その看護師さんの迫力に圧倒され、 「す、すみません。もうしません。お騒がせ致しました。 でも看護師さん、実はですね、これには事情がありまして、ある計画があるんですよ。僕に協力して貰えませんか?どうか、お願いします。」 「えっ?それは、どんな計画なんですか?」 僕は、その計画を看護師さんに細かく話した。 看護師さんは、看護師ではなく1人の人間として、僕に協力してくれる事を約束してくれた。 ガラガラガラ 病室の扉が開く。 「博くん!病院抜け出したんだって!?何でそんな事したのよ?私、病院からお家に博くん、戻ってないかって、電話があって、心配したんだからね!でも無事で良かった。」 ふふふっ、僕は笑ってしまった。 「何よ?!何でニヤケてるのよ!!真面目に言ってるんだからね!!」 「ごめんごめん。ちょっと、少し病院の外に出てみたかったんだ。きっともう、空の下を散歩する事も出来なくなっちゃうかもしれないから。」 僕は少し、微笑み、そんな言葉をかけた。 僕は、もう長く生きられない。 だけど、自分の死を受け入れている。 「何言ってんのよ。まだまだ散歩だって出来るし、また旅行だって沢山行こうね。約束ね!」 久美ちゃんは、必死に涙を堪えて、後ろを向いた。涙を拭いている。 「うん!そうだね!そうしよう。約束。」 僕は出来ない約束をしてしまった、、 それから半月後、みるみるうちに弱っていって、自分の死期が近づいていく事を悟っていた。 そして、僕は頑張ったんだけど、死んでしまった。 久美ちゃんは、声をあげて、僕の亡き柄にすがり泣いていた。 僕は隣で背中を擦ってあげたいけど触れる事が出来ない。 だから、久美ちゃんを抱きしめるように覆った。 それから、しばらくは、悲しむ、久美ちゃんの事が心配で、すぐ側にずっと居るのに、久美ちゃんは気がついてない。 ずっと泣いていて、みるみる、痩せ細ってきた。 心配だけど、でも僕は、もうすぐ、久美ちゃんのもとから去らなければならない。
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