週末の夜

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 いつもこうして拒絶されるが、濱津はけして本気で男同士のキスが嫌というわけではない気がする。 「僕は、お前の好意に甘えて誠意のないセフレにしてるんだ。そんなん、周りに知らせるつもりはないよ」  セフレ。身体だけの関係だと濱津は言う。お互い心寄せあう恋人なら公にしてくれるというのだろうか。 「僕に女の恋人できたら、終わりなんだぜ、この関係」 「出会い、探すの?」  濱津は何も答えなかった。  首筋に唇を当てる。  すると抱きしめた手を掴んできて、その手に唇を押し付けてくる。 「…探さない」  堪らなくなって仰向けにする。 「ハル…」  この人は素直じゃない。セフレなんて口だけだ。きっと俺のことが好きだ。ただ、自分が男を好きになってしまったことをまだ受け入れられないだけ。  見下ろされて真っ赤になって目を逸らしているが、何かを期待しているのがわかる。  可愛い人だ。愛しい。 「前からはするな。お前の顔を見ながらする気はないんだ」  身体を俯けようとするのを制止して、そのまま濱津の下腹部の柔らかいところを咥えた。 「あっ、それはしなくていっ」  まだ反応していなかったそこがみるみる膨れ上がって、汁を滴らせている。頭を掴まれて引きはがされた。 「したい。させてよ」  濱津の手に指を絡めて頭から離す。濱津は顔を背けて下唇を強く噛み締めていた。  掴んだ手の力が緩んだところで、再び濱津の大事なところを咥えた。  大量にあふれ出す体液が美味しすぎる。すすり上げるのに夢中になった。 「孝、こ、ヤバい。すぐ出そう…」  そう言い終えるとすぐに爆ぜた。口の中でウケたのをどうしたものかと一瞬迷ったが、そのまま飲み込んだ。  上半身を起こして、涎やらなんやらでべちょべちょの口を拭う。 「そういうの、やめろよ」  涙目で抗議された。 「咥えるの? 飲むの?」 「…飲むの」  濱津が鎖骨まで真っ赤になる。 「フェラ、またしてもいい?」 「…うん、でも…、やっぱり奥がいい…、孝、欲しい。して…」  そうして濱津がうつ伏せになったところに、再び己を繋げた。  ずっと、入社した時からずっと好きだと思っていた。  恋愛経験がなく、草食系と言われていた自分がこういう目で濱津を見ていたのだと自覚していなかった。  こういう身体の喜びがあるとも知らなかった。  この人が、本当に身体だけのセフレだと思っているのだとしても、自分はこの喜びを絶対に手放さないだろう。
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