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校舎を出た駿たちは、旧館と新館の間を通って裏門近くに来た。こちらには駐輪場があるので家が近場の生徒や、私鉄に乗ってきた生徒はこの裏門を使っている。
JRで通っている駿にとっては馴染みのない場所だった。
それよりも、目の前に見えるフェンスで囲まれた場所にげんなりする。昼休みのことをすっかり忘れていた。
「よっしゃ、行こうや」
大股で歩いていく亮太は五歩ほど歩いてぴたりと止まり、ロボットのようなぎこちない動きで振り向いて、いまだ動こうとしない駿を見てくる。。
「なんで来んと?」
「やから行くって言ってないやんか」
「別に見るくらい減るもんやなかろ?」
ほら、と強引に中へ引っ張られていく。中ではすでに人の声がしていた。
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