ある少女の逃走記

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7歳のある日、好奇心で私は聞いた。 「いえのそとにはなにがあるの?」 白衣の一人が答えた。 「なにもないよ」 私は他にも聞いた。 「なんでわたしのうではうねうねしてるのに、ほかのひとのうではうねうねしてないの?」 別の白衣の人が答える。 「君は特別だからだよ」 幼かった私は、自分が『とくべつ』であることを喜び、興奮した。
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