このくそったれな世界とはサヨナラだ

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このくそったれな世界とはサヨナラだ

俺ことユウト18歳は今から自殺する。 理由は単純にして明快。 この世界で生きていたくなんて無いからだ。 何故かは知らないが、俺は動物には愛され過ぎ、人には死ぬほど嫌われる性質がある。 特に何をしたからとかではなく、顔が不細工だからという理由もなければ、チャラついた髪色でもない。 日本人らしい黒色のさっぱりとした短髪だ。 なのに生理的に気持ち悪いという意味の分からない理由だけで、誰にも認めて貰えない。 それは他人だけでなく、家族からも迫害されるほど。 そんな下らない世の中に未練などある筈もない。 「何錠飲めば死ねるんだろう」 右手に収まる睡眠薬のケースを良く観察すると、1日3錠までと記載されていた。 少なくとも10錠飲めば逝けるか? いや、もしもがあるかもしれない。 「30錠いっとくか。 それなら死ねるだろ」 と、ケースの蓋を開け、30錠全てを掻き込み噛み砕き、飲み込んだ。 すると段々と感じたことの無い倦怠感と、睡魔に襲われ、膝から崩れ落ちた。 「うっ…………これは確かに、きつ…………はは…………マジで死ねそうだ……」 うつ伏せになりながら吐露した瞬間、走馬灯が駆け巡る。 「ろくな記憶がないな…………」 思い出すのは親に体罰を食らっていた記憶。 子供の頃からクラスメイト全体から虐められてきた記憶。 そして好きだった女の子に、死ねば良いのに、と蔑まれた記憶だ。
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