ツーカーの仲

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「昨日、夢にママが出て来てね・・・」 「まあ、それは出演料頂かないと」 「わはははは、いくらだい?」 「そうねえ、夢のことだから、現実よりは少しお安くしときますわ。夢でまでごひいきにして下さったご恩もありますしねえ」 「ママそういう所律儀だもんね。まさに女の鏡だよ」 「まあ、そんなにお褒め頂いて恐縮ですわ、でもそんなに褒めて頂いて奥さんに悪いわあ」 「何でだよ。うちのやつに気兼ねすることなんかないよ。現にうちのやつとママが並んだら美人の隣に豚が並ぶみたいなもんだ。ほら何だっけ、あれたまにテレビで言われてる・・・ああ公開処刑。あれだ」 「まあ、お口がお悪いのねえ・・おほほほほ」 「何だよ、まんざらでもない風して。・・・ママ意外と悪女だな」 「そんなことありませんわ。夜の女は演じるのが仕事ですから。夢を見せるのも仕事のうちよ」 「わははははは、じゃあ俺はママに毎日騙されてるってわけだな」 「そうね、田中さん毎日いらしてるから、そうなるわね。私も騙しがいがありますわ」 「そうかい。・・・あれかい、女狐の尻尾はこの辺に生えてるのかい」 「まっ、田中さんだめよ。尻尾に触ったら私狐に戻ってしまうわよ」 「ははは、そうか、そりゃいかんな。しかし、目の前に尻があるのに触れないというのも辛いもんがあるよ」 「まあ、会社では事務の女の子に囲まれて毎日働いているくせに」 「そうなんだよ、そんなこと言ったらパワハラだって騒がれるからもうめんどくさいんだよ。言いたいことも言えない嫌な世の中になっちゃったよね」 「だからここに毎日いらしてるのね。お疲れ様」
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