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胸を張った。
近藤先生だって師範代になったのは二十を越えてからだ。十代で師範代になった僕は、先生より早いから当然強いのだろう。
それに、先生からは本気を出すことを止められていたから。
「川、行こうぜ」
*****
「ひゃっ、気持ち良い!」
川の水が、火照った身体を一気に冷やしてくれる。
「おい!着物脱ぎ捨てて行く莫迦が…」
「薬屋さんも早く早く!凄く気持ちいいですよ!」
「…ったく、餓鬼が」
歳三さんがそう呟いていた事なんて僕は当然知らない。
土手の上からきらきらとした水面を眺めた瞬間、どうして彼が僕を誘ったんだろうかとか、何で川なんだろう、なんて疑問は全て頭の中から消えてしまって、気付くと稽古着や袴やらを河原に脱ぎ捨て、下帯一枚でひたすらはしゃぐ僕がいた。
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