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「え?帰っちゃうの?」
意を決して言い放った言葉だった筈なのに予想もしてなかった返答に力が抜ける。
「、、、いて、、いいの?」
「あまり前じゃない!私が累を拾ったんだから、もうここは累の家だよ?」
衝撃。安堵。感動。
感情が動く。
嬉しくて嬉して嬉して。
「、、、うん。、、、うん。、、」
馬鹿みたいに泣きながら笑ってしまった。
「あっ、、やっぱり笑った顔可愛い!累の笑顔は人を幸せにする最高の笑顔だね!」
現実がある事は知っている。
口約束な事も理解してる。
ちゃんと分かってる。
けど、、、
それでも私は2人が好き。
好き。
好きが溢れて収まらなくて、どうしていいか分からなくて。
でも、勝手に身体が動く。
「、、、、好き、、、大好き、、、」
思いっきり優梨さんに抱きついて届いて欲しいと腕に力を入れる。
好きなの。大好き。だから届いて。
私が2人に出会えた事がどんなに嬉しかったか。
「累は甘えん坊さんで可愛いね。可愛いね。
私も大好きだよ。だーい好き。」
こんなにも溢れ出して止まらない感情はなんて幸せなんだろう。
側にいたい。抱きしめられたい。
愛されたい。じゃなくて、、、
抱え切れないほどの優しさを愛をありがとうって言いたくなる。
「あーら。羨ましいわぁ。私も入れてよねぇ」
いつから見てたのか蓮さんが扉にもたれ掛かってこちらを見ていた。
私の身体はとっさにまた動く。
蓮さんに駆け寄って、思いっきり抱きついて
「好き!、、、好き!、、大好き!」
「ふふ、、私も大好きよ。、、累!」
子供みたいに抱っこされて痛いくらいにギュッとされる。
涙が溢れてこぼれ落ちても
こころが痛くない。
苦しいの。幸せが溢れ出て苦しくて
幸せなんだ。
好きって、、、幸せなんだね。
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