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テーブルを囲んで座りみんなで頂きますをする。
美味しいご飯と他愛無い会話。
藍の家でもやっていた事なのにどうしてこんなにも胸が締め付けられるように熱くなるのか。
ギュッと締め付けられるのにどうして幸せに感じてしまうのか。
「、、、るー?、、泣かないで?」
私の隣に座ってた柳が小さな手で私の頬を撫でた。
泣きたい訳じゃ無いのに溢れてきて止まらない。
「ごめん、、なさい、、、ご飯が美味しくて、、、ははっ、、びっくりして、、」
みんなから注目を浴びた私は雑に涙を拭きお茶碗のご飯をお行儀悪く口に沢山入れる。
「美味しい、、ね。、、美味しいね、、」
溢れ出て来る涙は結局止まらなくて、私は口いっぱいにご飯を詰めたまま美味しいと何度も言った。
「そうね。みんなで食べると美味しいわよね。」
蓮さんは優しい笑顔でそう言った。
「累、鼻水も一緒に食べてるけどそのご飯本当に美味しい?」
「樹!」
「だって桜もそう思わない?」
「なんで今そこが気になるのよ!デリカシーとか無いの?」
「えー?柊も思うよね?」
「お粥って塩味だから割と美味しいかもよ?
鼻水お粥みたいで。」
「ひーいーらーぎー!!」
「いい加減食べないと遅刻するよ!累も一回鼻水拭いて!あぁ、、なんで手で拭くの!、、樹!ティッシュ取って!!」
「楓ちゃんって人使い荒いよねー」
私は今さっきまで泣いていた筈なのに、誰も私を腫れ物扱いしない。
どうしよう、、、
「ふ、、、ふふ、、あは、、あはははは、、」
笑いが堪えきれない!!
「あはは、、はぁ、、はは、、おなかっ、、痛い、、はっ、、は、、何これ、、はは、楽しい、、」
私は何がツボに入ったか分からなかったけど
みんなのやり取りを見てお腹を抱えて笑った。
「るーが笑ったぁぁ!!僕も一緒に笑う!」
柳が私と一緒に声を出して笑い出す。
みんなも私達が笑う姿を見て声を出して笑う。
なんだこれ、、、。
楽しくて、温かくて。
満たされて
笑う事が幸せでしょうがない。
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