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ゆっくりなリズムに合わせて動く彼を下から見上げるのが私の合図。
そんな私に彼はいつもキスを落とす。
激しくなった動きにただ快楽だけが押し寄せてくる。
愛なんていらないからこの快楽だけあれば良い。
そう思いながら気持ちよさに身を委ねた。
「行ってくる。」
眠ってしまっていてた私の髪を触って小さな声で彼は私に囁いた。
「ん、、、いってらっしゃい。」
「起こした?」
「んー、、大丈夫。、今何時?」
ベッドに横になりながらヒラヒラと手だけ振って彼を見送る。
「もうすぐ10時」
チラッと外を見つめるとオレンジ色に染まった町が黒色に変わっていた。
「やば。寝過ぎた、、」
「なんか用事あったの?」
「うん。今日〝海“と遊ぶの!」
「へー」
私はベッドから起き上がり床に落ちていた少し大きめのTシャツをそのまま着て冷蔵庫にある水のペットボトルを取りに行く
「出掛けないの?」
水を飲みながら冷蔵庫にもたれかかり
ベッドの前に立って携帯をいじる彼に問いかける。
「もう行く」
「またメンヘラリサちゃんからLINE?急がないと本命との約束に間に合わないよ?」
「あー、そう。なんかめちゃくちゃ長文来てて、別れたいって」
「ダッさ。だから辞めなって言ってたのに。」
「俺、言われ方酷くない?」
彼は気怠そうにソファに座り込み大きなため息を吐く。
「だるっ」
「リサは私の友達なんだから責任取ってよね」
「あー、、、分かってるよ、、」
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