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私の家は海と待ち合わせの駅まで歩いて7分。走れば3分。
髪を振り乱しながら私は駅まで走る。
「海たん!!」
ゼーゼーしながら窓際に座っている海に外から話しかけた。
スマホをいじっていた海は顔をあげて満面の笑みで私に笑いかけ急いで外に出てきた。
「累さん!」
海の栗色の髪の毛が走るたびにキラキラと光って見えた。
白い肌、整った顔立ち、グリーンの瞳。相原 海(あいはら うみ)は高校2年生の男の子
私より2歳年下の可愛い男の子のお友達。
「海たんー!遅くなってごめんねぇ」
私は海に駆け寄って謝った。
「全然待ってませんよ!あーもう髪の毛ボサボサじゃ無いですか!可愛い顔が台無しですよ!」
海は私の髪を撫でて整えてくれる。
海に私は抱きついて海の匂いを嗅ぐ。180センチある海の身体に152センチの私の身体はスッポリと収まってしまう。
「累さん、、、バイト終わりだから臭いかも、、、。」
「んーんー、、海たんはいつもいい匂い。
私の大好きな匂い。」
海は私の高校の後輩。
出会ったのは海が中学3年生の時。
私と海が初めて出会った時、海も私もボロボロだった。
懐かしいあの夏。
海と私がした約束。
「累さん!くっつきすぎ!ちょっと離れて!」
「海たーん、、なかなか会えなくて寂しかった!!」
「なかなかって、3日前に会いましたけど?」
「私にとっては3日も寂しかったの!!」
「あー、はいはい。じゃあ行きましょう?
何食います?俺、まかない食べなかったんで腹ペコです!」
「え?ごめん!お腹すいたよね?
海の食べたい物急いで買いに行こ!!」
私は海から離れると2人で歩き出した。
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