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あなたは『どこ』の『誰』なんだろう。ルシェルナ。
あなたが男か女か。それさえも思い出せないの。でも……ルシェルナ、あなたの『言の葉』だけは何故かはっきり覚えてる。うーん…ちょっと違うかも。
……ていうよりは、私が『世界』を歩く中でポツポツと思い出して来るというか……何かがきっかけになって甦るというか。そんな感じ。
ルシェルナの『言の葉』。
ルシェルナの言葉は、優しいものもあれば、厳しいものもあった。悲しいもの、無慈悲なもの、何処か自分勝手なもの。温かみのあるもの、思わず感嘆するようなもの。
……色々ね。
私はね、ルシェルナ。その『言葉』を紡いだ『言の葉』は……あなたの『人生』そのものだったのかもと思ってる。
だって、あなたの『言の葉』は『世界』に満ち溢れてるから。
『生きる意味』を失ってる私を……突き動かすほど、身近に強く芽吹いてる。
私ね、ルシェルナ。自分の『矛盾』には気づいてるの。
生きる意味を失ってるって言ったでしょ?でも……だからって死のうとしたことは一度もないし、それを考えたことも一度だってありはしない。
……そんな『勇気』は私にはなかった。
『夢』だってないわけじゃないんだよ。でも……本当にそうなりたいのか分からないんだ。
とっても、とっても……憎くて大嫌いな人がいる。人たちがいる。
私……いつか大人になって、力をつけて……まぁ、悪く言えば『復讐』してやるって思ってた。
そうじゃなくても、その人達の『存在』を否定して、忘れて、無視して……そうしようって私は……そうなりたかった。
でもね……ルシェルナ。私は多分、ほんとのとこは違うみたい。
例えば、街で偶然会って。私の『存在』に気づいてもらえたとする。
……そしたらね、私は……嬉しいの。嫌いなはずの『あの人達』に気づいてもらえて……嬉しいんだよ。
なんか……自分がばかみたいで。
ルシェルナ……教えて。
私は『何』なんだろうね。
何がしたいのかな。
いったい、『何』を求めてるのかな。
ルシェルナ、あなたの『言の葉』を私は追うよ。
生きる意味は分からない。でも、死にたい分けでもない。
『無』にも等しい私だから。
ルシェルナの『言の葉』を追えば、きっと『何か』が分かる気がする。そして、それを追えば、あなたと出会える気がする。
私を生かし続ける『ルシェルナ』。
私は……あなたに会いたいよ。
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