2. メールアドレス

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4月◯日。 「おはよう。ルシェルナ…… あなたは今、何してる?私はボーッと空を眺めてるの。 まだ人通りの少ない朝だけど。 歩道橋の上で朝焼けを見てる。」 『おはよう。オルシア。 僕はホテルから、空を見てるよ。きっと……君と同じ空を。 R』 「……ルシェルナ、少し気になることがあるの……聞いたら、教えてくれる?」 『……答えられることなら。R』 「うん。あのね、ルシェルナ……あなたは男性なの?」 『……どうして? R』 「だって……さっき書いてたでしょ?『僕は』って。だから…気になったの」 『……あぁ。自虐だね。ほんとはもう少し秘密にしとこうと思ったのに。 そうだよ。僕は男だ。……がっかりした?  R』 「全然。私は嬉しいよ。 やっとルシェルナに近づけたから。ごめんなさい。ルシェルナのこと……早く思い出したいのに……」 『謝らないで、オルシア。 僕は……思い出してもらう資格なんてないんだ。君を置いていった人間だから。君が思うほど……良い『人間』じゃないんだよ  R』 「ルシェルナ……あなたは強くて、綺麗な『人間』なんだと私は思うよ。だって、私に残るあなたの言葉は……強く心に響くの。 だから……お願い、ルシェルナ。そんな悲しいこと言わないで。 ルシェルナ……あなたは私の『生きる意味』なの。あなたは私の大切な人だよ」 『君が思うほど……僕は強くも綺麗でもないよ。でも……そうだね。 君の理想でいられるように、もう少し……頑張ろうかな。 オルシア……忘れないで。 君だって僕の『生きる意味』なんだ。   R』 「ありがとう。ルシェルナ…… それじゃあ、そろそろ私は学校に行くよ。今日も頑張れそう。ルシェルナのおかげだよ」 『僕もそろそろだね。 ありがとう。オルシア……君のおかげで僕は今日も頑張れそうだ。 行ってらっしゃいオルシア。  R』 「行ってきます。ルシェルナ。」
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