3.  始まりの君

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『久しぶり……オルシア。新しい友達ができたんだね。……少し羨ましいよ。その友達が……  R』 「こんにちは、ルシェルナ。羨ましいって……どうして?」 『その友達は、オルシア……君のそばにいられるから。僕は君のそばにいられないのに。 R』 「何いってるの?私の一番は、ルシェルナ……あなただよ!ねぇ、私の『生きる意味』はあなたなの。あなたと『あげは』は別物なの……あなたは『特別』なの………会いたいの……」 『ごめんね……オルシア。でも、ごめん。会えないよ……僕は会いに行けない。資格がない…… R』 「資格、資格って……あなたはそればかりだね……私達の間にいったい何があったの?教えてよ……ルシェルナ。」 『秘密だよ。オルシア……どうかそんなに探らないでほしい。まだ言えないから。君のためにも……僕のためにも……  R』 「私のためにも……?」  『そうだよ。君のためだ、オルシア。 R』 「……分かったよ、ルシェルナ。私だって話せないことがある。あなたもあっておかしくないよね……無知辞意はしたくないから。」 『ありがとう。最後にさ……1つだけ教えてくれる?  R』 「いいけど……」 『……君はさ、《輪廻》って信じるかい?』 「輪廻……?どうして、いきなり……私はメルヘンだから信じてるほうだけど……」 『そっか……ねぇ、オルシア。どんなことがあったって僕は君の味方だから。  R』 「?……いきなりどうしたの?」 『ううん。ただ……覚えておいてほしい。君にはいつだって僕がついてる。どんな世界でも味方だから。それだけは……どうか忘れないで R』 「……うん。ありがとう、ルシェルナ。でも、私だってあなたの味方だから」 『心強いよ……じゃあ、もう時間だから……またね。オルシア  R』 「うん。またね、ルシェルナ」 メールが終わって……私を眠気が襲った。ルシェルナとメールを始めて数週間。ルシェルナが男性だってことは分かったけど……それ以外は謎だ。資格がない……資格がないって教えてくれない。自分が思い出すしかないけど……そうも行かない。何しろ、幼すぎて記憶はないに等しいから…… 『輪廻』……転生とか前世とか、そういう事だろうか。私自身、信じる方だからバカにはできない……けど、いきなり過ぎて何を思っているのかわからない。 「はぁ……ルシェルナ、分からないよ。私には……」  私はあなたを追ってる。でも、あなたは自分を隠すから。 ねぇ、ルシェルナ。あなたの心に触れたいよ。何処か遠くて悲しいの。 あなたが私を大切に思うように……私もあなたが大切だから……  ねぇ、ルシェルナ。あなたの心は……何処にあるの?
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