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嫌われ者のパパ
わたしのパパは嫌われ者だ。
わたしの友達は、パパを見ると泣いてしまうし、大人でもパパを苦手だという人もいる。
わたしも幼稚園の頃まではパパのことが苦手だった。だっていつも嫌な匂いをさせていたから。お髭をすりすり擦り寄せてくると、決まってその匂いがつんっと鼻をくすぐった。それが何かの薬の匂いだと気づいたのは、小学校に上がった頃だ。保健室の匂いとは同じではなかったけれど、ちょっと似ている。
そしてその頃になるとわたしの友達が、わたしの家に来ることを避けているのに気がついた。なぜだろうと考えたとき、やっぱり思い浮かんだのは、幼稚園の頃わたしのパパを見て泣く友達の姿だった。
友達はわたしのパパが怖いと言う。その友達のママもわたしのパパのことは苦手らしい。
でも小学校になってパパの職業を知ったわたしは、パパのこと大好きだし、パパを誇りに思う。だって、わたしのパパは歯医者さんだ。
歯医者さんが怖いと言う人は多いけれど、パパにしかできないことお仕事だ。
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