修羅…場?

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修羅…場?

「――見たことある。・・・ケイさん、だっけ?こないだは俺の話伝えてくれてありがと。そしてご丁寧に敵意剥き出しの視線をどーも。・・・・・・お!あった――――」 美律はそう言いながら視線を巡らせ室内を見て、目に留まった響尾のものと思われる木綿のシャツを手に取り袖を通す。 「――――あ、さすがにハダカはマズイかと思って。・・・つーかさ、もしかして今、修羅場的な雰囲気なのかな?」 他人事のような口調で美律は言って、ソファに座り新聞を読んでいたらしい男――――響尾の店で働いてると言っていたホストのケイ―――の斜め前に足を止めた。 「随分余裕だよね。一晩遊んでもらったくらいで・・・」 美律は小さく首を傾げ、少し面白そうに口角を上げ答えた。 「一晩の遊び、ねぇ・・・。―――余裕って言うか、単にこういう場面に慣れてるだけなんだけど」 ケイは眉間に皺を寄せ、威嚇するような視線を美律に向ける。けれど美律は表情を変えることはない。 「・・・あ、けど、立場は逆か。じゃあ、キレるのは俺の方なのかな・・・。あのさ、アンタどう思う?」 「・・・はぁ?お前、さっきから何ブツブツ言ってるんだよ」
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