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「へー・・・、君が噂の・・・ふーん。―――――だけど、どうしてわざわざオーナーの出待ち・・?あ、待ち伏せか・・・―――までして自分の店に呼ぶの?」
「あ・・・それはえーと・・・あ、あれです、営業!」
「は?営業?―――ってシルクでしょ?そんなことしなくたって十分お客さん入るでしょ?」
「あ・・いや、し、新規のお客さんも大事かなって・・。―――と、とにかく、オーナーさんにくれぐれもよろしくお伝えください!――――それじゃ・・っ!」
捲し立てるような言葉を呆気にとられた様に聞いていたケイをその場に残し、美律はくつくつと笑いを堪え肩を揺らす羽田を引き摺りシルクの店内へと戻って行った。
そして月曜日の開店直後。『シルク』のドアベルを初見の客が鳴らす。―――美律の平穏な日々を揺るがすこととなる、運命の男が・・・。
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