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「とにかく離れるのはダメ。あとさ、」
「あと何?」
「マジな話で仕事辞めない?明日何もなかったみたいに出勤出来ないってお前も言ってたじゃん。」
「それはそうだけど。現実的に見たら辞められないよ。」
「どうして?晶が仕事しなくても不自由しないくらいの稼ぎはあるよ?」
「お金の事じゃないよ。今新システムの移行チームにいるから途中で辞める訳には行かないしさ、何より働いてない自分が想像出来ないんだもん。日中やる事ないよ。趣味ないし。」
何となく目を背け続けていて、正直に告白すると琥太郎がいくら稼いでいるのかその額を見た事はない。
だけど私が働かなくても十分暮らして行けるだろうなんて事は分かってる。
毎朝仕事行きたくないって思うし。
雨の日は仕事サボっちゃおうかなって思うし。
一日中ゴロゴロしてたいって毎日思うけど。
実際に仕事を辞めて毎日家にいたってきっとやる事なんかない。
ゴロゴロして一日を過ごすのだって、絶対にそのうち飽きる。
それにそんな自堕落な生活を続けたら、ブクブク太って行く未来しか見えない。
「子供がいるとかさ。そう言うのならまだ分かるけど。」
「じゃあ子供が出来たら辞めて。いい?」
「そんなのその時にならないと分かんないって。」
「そろそろ良いタイミングかもな。」
「仕事辞める良いタイミングって何よ?」
「違うよ。子供。俺2人か3人は欲しいし、そろそろ良いタイミングかな?って。」
勿論子供は欲しいと思ってはいたけど、新婚を楽しみたい気持ちがどうしても勝ってしまって、無意識的に妊娠しないように気をつけてしまっていたけど。
恐らくいつまで経っても新婚気分でイチャイチャしたい気持ちは無くならないと思う。
だからいいきっかけと言うか、踏ん切りが着いたと言うか。
とにかくこれ以上晶を他の男の目に晒してヤキモキするのも限界。
家族計画を考えた上でも、俺の精神衛生の面でも今が良いタイミングなのは間違いない。
母親になった晶を今よりさらに愛する自信があるし。
2人の血を分けた子供が可愛くない筈もないし。
2人きりの時間を作るのは難しくなるだろうけど、2人で協力して子供を育てて行く事を考えれば共に過ごす時間は必然的に増えるんだから。
「本気?仕事辞めさせる理由ではなくて?」
「正直言えばそう言う考えもない訳じゃないよ。だけど将来の事を考えたら良いタイミングかなって。ほら、あのお前が見てた統計的にも。」
「まぁ、それはそうだね。」
「そのプロジェクトチームいつまでなの?」
「今のところの予定では2月に仮運用して来期から本運用だけど。」
「今までもさ、ちゃんと避妊考えてしてない時がちょいちょいあったけど妊娠してないだろ?それ考えたら今すぐ始めても問題ないよな?」
「うーん。そうかもしれないけど。」
「何か不安要素あんの?」
「いや、ほら、ずっと生理不順が続いてるじゃない?それが妊娠しない原因かもしれないと思って。」
「確かに。妊娠以前の問題としてちゃんと診て貰った方が良いよ。生理痛だって診て貰ってないから一緒に。」
「そうなんだけどさ、生理痛の方を治療ってなると低容量ピルとか?でも妊活するならピルは飲めないし。」
「前にも言ったけどピルとか副作用出るやつは出来たら避けたい。でもお前がめちゃくちゃ辛いのは分かってるから必要なら仕方ない。とにかく一回診て貰おう?俺も着いてくから。」
「え?いいよ。騒ぎになると面倒だし。」
「だめ。ちゃんと説明聞きたいし。」
「えぇ?いいって。ちゃんと自分で聞いて来てちゃんと報告するからさ。」
「絶対行く。」
「えぇ・・・」
「でもさ、妊娠したら生理なくなるから暫くは生理痛に悩まされる事はなくなるよな?」
「それはそうだけど。」
「病院はちゃんとスケジュール調整するからさ。先ずはチャレンジしてみよ?」
「チャレンジ?それはどう言う?」
「簡単に言えばシたい。ずっとくっ付いてたから当たり前だけどめちゃくちゃシたい。今すぐシたい。」
「真面目な話って言ってなかった!?」
「真面目な話してたってくっ付いてたらシたくなるに決まってんだろ?」
「開き直った!」
「言っとくけどまだ全然足りないからな?お前は俺のだってマーキングし足りてないから!」
「マーキングって!」
「そりゃそうだろ!?俺だって見た事ないエロいコスプレ姿を他の男に見せたんだから!思い出したらイライラするしモヤモヤするし!気が済むまでお前を抱くしか解決策ないじゃん!」
「何かおかしな事言ってるって気付いてる?」
「冗談で言ってると思う?」
「冗談だと思いたい!」
「残念だけど諦めて。こんだけくっ付いてるから分かってんだろ?もうガチガチ。今すぐ入れたい。」
「ちょ!変な事口に出さないでよ!」
「ちょっと喋ってる余裕ねーわ。」
「や、ちょっと!うわっ!」
怪しく脇腹辺りを弄っていた手が一気に背中に這い上がると同時に締め付けが開放されて、いきなりの事に驚いた一瞬の隙にシャツと一緒にむしり取られた。
いきなり外気に触れた肌がヒヤリとした時には既に熱い唇にむしゃぶりつかれていて、ビクッと体が反応すると同時にいつの間にか下ろされていたズボンのチャックを押し分けて、細長くて節張った指が内股を撫で上げる。
「んっ!あっ!」
「そんな声聞いたら我慢出来なくなんだろ。」
「こたっ、んんっ!」
「ごめん。マジでごめん。もう我慢出来ないから一回イッちゃって。」
「や!ダメ!やぁ!」
「うん。ここキモチイイね。いきなりイイとこばっかなの辛いよね。ごめんな。でもちゃんと慣らさないとな。痛くしたくないんだよ。」
「あ、あ、だめ!だめ!」
「力抜いて、我慢しないでいいから、大丈夫だよ。」
「や、あっ!あっ!ああっ!んんっあぁ!!」
「ん。いい子。いい子。無理矢理ごめんな。次は絶対にゆっくりするから。今は許して。」
「こたっ!んんっ!」
「あぁやべぇ。すんげぇキモチイイ。」
「あぁっ、ちょ、待って、こたろっ!」
「まだ敏感になってるからちょっと辛いよな。ごめんな。でも止まれねぇ。」
「まっ!あっ!んんっあぁぁっ!!!」
「何かスイッチ入っちゃったね。いいよ、何回でもイッて。でも俺もそんなに持たねぇ。ごめん。」
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