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2人だけの夜が始まる
大学に受かると信じて疑わなかった俺達も
流石に合格発表1週間前からは
不安と心配でドキドキしていたが
2人とも無事合格し
4月から東京で同じ大学に通うこととなった
俺達は受験の日の翌日に2人で決めたアパートに
一昨日引越してきて、荷解きしていた
「じゃあお母さん達そろそろ出ないとバス間に合わないから行くわね」
一昨日から引越しの手伝いや、大学の手続き、
引越しで必要な物の買い物を手伝ってくれた
俺の母さんと、陸のおばさんは15時のバスで帰るからと帰る支度をしている
「あ、陸!そこの物は棚に入れてあるから後で整理しといてよ」
「わかったー」
「健人?お母さん今日でいなくなるからちゃんと自炊しなさいね、カップ麺ばかりはだめだからね」
「わかってる、陸と交代で料理するから」
2人の母親は早く出ないといけないはずなのに
息子達が心配で、早口で次から次へと話しかける
「大丈夫だから!健人と2人で協力してうまくやるから、安心して!ほら、バス間に合わなくなるよ?」
陸に促され母親達は渋々玄関から出ようとしていた
「あ、あんた達ここでいいから、じゃあね!」
俺達は玄関に並んで手を振り
親を見送った
俺はその間ドキドキしていた
引越しして2人きりになるのが初めてだからだ
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