地球人の災難

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「父さん!明日の旅行楽しみだね!」 「ああ、多分今日中に地球滅びるけどな」 「は?」 流れるように地球滅亡宣言してくる父、『太郎』と、引き攣った顔をする中二の息子、『二郎』。 「いやいや誰がそんな嘘信じるかよ」 「すまん二郎、父さん昨日の夜に酔った勢いで研究所にある宇宙戦闘機US-0に乗り込み、磁気で隕石を地球に引き寄せるようにコントロールしてしまったんだ……」 時は2XXX年。地球人がロマンしか求めなかったツケとしてこんなしょうもないおっさんを生み出してしまったのだ。 「二郎、すまない……せっかくイギリスに移住した母さんに会えると思ったのに……」 「今母さんが父さんを置いて移住した理由がわかってスッキリしたよ、でもなんで僕を置いたの母さん身代わりかよクソったれあのババァ」 死を覚悟していない若者は、死期がわかるとお口が悪くなるのだ! 「仕方ない、二郎!俺とお前でUS-0に乗り込んで住める星を探しに行こう!幸い二人乗りなんだ」 「はァ!?臭そうだし星見つからなかったら死ぬしそもそも男2人じゃ子孫繁栄できねぇだろタコ」 「ああ、実は俺オナベでお前は拾い子だ」 「よくそういう嘘みたいなことだけは真顔で語れんな!!?」 「すまん嘘だ」 「ふざけんなクソオヤジ!!」 そうして太郎と二郎はUS-0に乗り込み、二郎の裏切りにより父を上空で突き落とし、適当にかわいい女を乗せ直して宇宙へ飛び出したのだった……。 後日談 女が拒んで地球人は滅びた
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