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あつしは、どこに連れられて行くのか不安でたまらなかった。
冷や汗が頬を伝り、手は冷たく、震えだしてきた。
車は、ある場所で止まった。
車から降りたあつしは、驚いた。
「え、なんでまたここに?!」
そこは、繁華街の外れにあった古い建物。10年前に整形した場所だった。
「いやだ。お願いだから家族の元に帰らせてくれ。なぁ、頼むよ」
あつしは、樹海の男の足に縋りついた。
男は、あつしの腹をけって冷たい目で見下していた。
「いっ……」
うずくまるあつしを、建物から出てきた男たちが中に運んでいく。
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