あなたならどうする?他の誰かになる?

4/17

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
あれから3か月後。 あつしは、病室のベットで頭の包帯を取っていた。 3か月前、繁華街の外れにあった古い建物に連れてこられたあつしは、 ここで整形手術を受けのだった。 顔はイケメンではないが、きりっとした意思の強そうな目が気に入った。 「おーおー、上手くいったね」 樹海で会った男は、あつしの顔を見て満足そうに言った。 「よし、では君はこれからしばしの自由時間だ。また俺が訪ねてくるまで自由に過ごしてくれ。犯罪以外は何をしてもいい」 そして、3千万の入った通帳と、部屋の鍵をくれた。 「最初は仕事もしていないから家も借りられないだろう。すぐにどこか好きな所にひっこしてもらっても構わないよ」 「わかりました」 なんでここまでしてくれるんだろう、なんて思っていたが、 目の前に差し出された自由に、その声はかき消された。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加