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あれから3か月後。
あつしは、病室のベットで頭の包帯を取っていた。
3か月前、繁華街の外れにあった古い建物に連れてこられたあつしは、
ここで整形手術を受けのだった。
顔はイケメンではないが、きりっとした意思の強そうな目が気に入った。
「おーおー、上手くいったね」
樹海で会った男は、あつしの顔を見て満足そうに言った。
「よし、では君はこれからしばしの自由時間だ。また俺が訪ねてくるまで自由に過ごしてくれ。犯罪以外は何をしてもいい」
そして、3千万の入った通帳と、部屋の鍵をくれた。
「最初は仕事もしていないから家も借りられないだろう。すぐにどこか好きな所にひっこしてもらっても構わないよ」
「わかりました」
なんでここまでしてくれるんだろう、なんて思っていたが、
目の前に差し出された自由に、その声はかき消された。
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