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美波
しかし、ある時"お父さん"が怪我で入院し、"本当の美波"が帰ってきたのだ。
彼女はとても驚いていた。当たり前だ、自分が娘だと思って生きていたのに、娘を名乗る子が目の前にいるのだから。
でも残念、今2人の娘なのは私よ。
こんなに幸せな家に生まれて優しい両親がいるくせに、ちっとも帰ってこなくて、親のことほったらかしにしたあなたが悪いのよ。
本当に大事なら、しっかり掴んで離さなければよかったんだわ。
家族がどうだっていいんでしょ?
だから私がもらったの。
あなたは"お父さん"と"お母さん"、必要ないんでしょ?新しい家庭があるんでしょ?
だったらいいじゃない。
何にもない私に、
"美波"を頂戴。
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