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僕は独りで
町を歩く
吐く息が白く凍る
もうすぐクリスマスだ
町の装飾は、クリスマス一色で華やかに彩られている
だけど
僕には関係の無い事だった
だから僕は
彩りに目をくれる事なく
公園に足を運ぶ
いつもの様に
緑の葉が生い茂る木の下に座る
そこから、景色を眺めてたら
一人の女の子がやってきた
栗色の大きな瞳で
僕を見る
「こんにちは。アタシも入れて?」
にっこり笑う女の子を見て僕は頷いた
「ありがとう」
そう言って女の子は僕の隣にちょこんと腰掛けた
お互い無言のまま
景色を眺めた
暫くして女の子が立ち上がる
「アタシ、そろそろ帰るね。貴方はまだここに居るの?」
僕は頷く
すると女の子は、自分がしていたマフラーを僕に巻いてくれた
「風邪引かない様にね」
女の子は来た時と同じ様ににっこり笑って帰っていった…
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