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ユキナと居る時間は楽しかった
ユキナは毎日来てくれた
1日の中からすればほんの些細な時間だけれども僕にとっては1番大切な時間だった
今日はクリスマスイヴだ
僕はユキナが来るかどうか心配してたけど
ユキナはいつも通り来てくれた
「リョク。1日早いけどメリークリスマス!!」
ユキナは後ろから僕に抱きついた
僕は驚いて少し暴れる
ユキナはくすくす笑う
「あははっごめんね。はい。プレゼント」
ユキナは僕の手のサイズの手袋を出した。
ゆっくり手にはめてくれる
「これで、寒くないよね」
僕は自分の手を見る
初めてだった
僕にこんなにも優しくしてくれた人は
「あったかい?」
僕は強く頷いた
「良かった。――これでもう、リョクは安心だね」
ユキナはそう言って笑った。
「リョク、今までありがとう。」
いつになく真剣な顔をしているユキナを見て僕は不安になった
「…アタシもぅ行かなきゃ」
えっ…―
「リョク、今までアタシの我儘に付き合ってくれてありがとう。バイバイっ」
ユキナは背を向けて走って行ってしまう…
行かないで!!
僕はとっさにそぅ思い走りだした―――
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