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「いったいどういう事なのか説明してもらおうか?」
「み、美波くんっ、あの、ちょっと落ち着いて…!」
「無理っ!意味分からないからっ!何で無視されなきゃなんねーの!?俺、龍ちゃんを怒らせるようなこと、何かした…!?」
僕を押し退けるように家の中に入ってきて、テーブルを勢い良く叩いて怒りを露にする。こんな美波くん、初めて見た。
何か言わなきゃ…何か…!
言い訳なんてしても怒った美波くんには意味がない。
「まず、落ち着いてから話し合おう。こんな状態じゃ何言っても分かってもらえないでしょ?」
「………………………分かった…ごめん」
ひとまずソファーに座って、美波くんは目を閉じて深呼吸をしている。その間に僕は、美波くんが好きな飲み物を準備した。
「はい、これ飲んで落ち着いて…」
「ごめん…無視されてた事にもイラついてたけど、宅配便ならこんなにも簡単に出てくるんだって、余計イライラして…」
「宅配便って…え?もしかして、グルだったの?」
「あぁ、おばさんにそう言ってくれって頼んだんだ」
母さん…昔から美波くんに甘いんだから…!!
「そんな事より、何で俺の事、無視したの?」
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