第1章

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大丈夫、長年一緒にいるんだから、美波くんはそんな子じゃないって分かるだろ。 「お待たせしました。ウーロンハイ2つ…」 「ありがとうございま……えっ!?美波くん!?」 「龍ちゃん!?」 呑み物を運んできた店員さんにお礼をしようとして、すぐに美波くんだと気付いた。バイトしてるって言ってたけど、ここだったんだ! 「ビックリしたよ!居酒屋でバイトしてたんだね!」 「俺もビックリ…」 「最近は忙しくて来なかったけど、会社に近いから良く寄るんだ!」 「じゃぁ、これからも会うかもな!」 まさかここで会えるとは思わなかったからつい嬉しくて美波くんの手を止めてしまう。 「先輩の知り合いっすか?」 「うん、家が隣同士で昔から仲が良いんだ」 「初めまして」 「どーも!若いねぇ!弟みたいな感じっすね!」 「まぁ…幼稚園の頃から見てるからね」 「高校生って何時までバイトしてんの?」 「21時まで…」 「そっか、後少しであがりだね!頑張ってね」 「あぁ、ありがとう」 21時…後1時間くらいか。終わる時間に合わせてお開きにして、美波くんと一緒に帰ろうかな。
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