30人が本棚に入れています
本棚に追加
「はぁぁぁ……………」
《ガラガラガラガラ……………》
扉を引きながらため息を誤魔化して……………
「ごめんなさい……………遅くなっちゃった」
目をやると同時に目を疑わずにはいられなかった、そこに居たのは想像以上に申し訳なさそうにしていた英里ちゃん、なんなら少し泣いた後みたいな顔をしていた英里ちゃんが……………
「気にしないでっ!待ってたよ……………」
あんまりにも突然の事で、心臓とかバックバクで、気の利いた事は言ってあげられなかった
そればかりか俺ってば、ほぼ同時に「これにて素敵な【恋】と誕生日が始まるんだ」って思っちゃったら、まずは条件反射みたいに髪みたいな色になってしまったこの顔を、なんとしてでも急いで普通の色に戻さなきゃって……………
もしも一緒に入れたなら、きっと良かったのにさ、肩をそっとトントンって、それが勇気の限界だったつーか、本気で【好き】だからこそやっぱしどうすれば良いのか解らなくて
俺は一緒に入ってあげられなかった、既に手に持っていた煙草をポケットに戻す事は出来ず、そのまま背を向けてしまったんだ……………
最初のコメントを投稿しよう!