白薔薇のシラハ

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「おはようございます」 「おはよ」 「……」  キッチンに向かうと、まだお姉ちゃんが卵焼きを作っていました。  普段は私たちが降りてくる前にご飯の支度を済ませているので料理をしているところを見ることはできないのですが――。 「おはよう、お姉ちゃん」 「おはようなの、今日は二人とも早くてびっくりなの。何かあったの?」 「夜中に雨が降ってたから薔薇の様子がちょっと気になって二人とも早く起きただけ」  モモハがアイコンタクトで話をしたいと言っていました。私もモモハと話したいことがあったのでアイコンタクトで返します。  モモハと話をするためにいつもの仕草で洗面台に向かいます。お姉ちゃんに今の様子を伝えても、きっとわからないと思います。 「私たちは顔を洗いに行ってきます。一緒に洗濯機を動かしてきますが、何か洗う物はありますか?」 「今の所無いの」 「わかりました」  モモハと一緒に洗面台へ向かいます。もしかしたら今日は姉妹園は休園するかもしれませんね。
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