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キスだけと言っていいのか息継ぎの仕方がわからないくらいキスされると身体から力が抜ける。 「和宏…」 「瑞稀、そんな顔して煽るなよ。」 そんな顔って私、いまどんな顔しているんだろう。 「でもめちゃくちゃかわいい。」 「かわいい?」 「ん、瑞稀はかわいいよりきれい系だけど俺にしか見せない顔はめっちゃかわいい。」 「そうかな。かわいいは実里さんみたいな…」 「実里にかわいいを使うな。」 「なんで?」 「祐太の実里かわいいレーダーに引っかかると一日中いかに実里がかわいいかを聞かされるという苦行が待ってるから。」 確かに実里さんの家に遊びに行くようになって、祐太さんと話す機会も出来たけど、話題がみーちゃん一択だった。 『俺は、いかにみーちゃんがかわいいかを広く布教したい。でも持っていい感情は友情までっすよ。』 彼の頭の中をみてみたいと少し思ってしまったくらいだ。 「そうだね。祐太さんとは距離を保って付き合った方が良さそう。」 「まぁあんなでも、一応お義兄ちゃんだしな。」 「そうだね。」 なんとなくいちゃつき気分が、どこかへ飛んでしまった。 主に祐太さん(お義兄さん)のせいで。
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