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和宏と一緒にいられる毎日は、私には特別なプレゼントと思えたが、取り立て何かが起こるわけもなく過ぎていき、あっという間にゴールデンウィークがやって来た。
和宏の勤務はカレンダー通りのはずだが、休みの日でないと出来ない修繕の立会いがあるらしく、何日か出勤があると言う。
その話をしたら、実里さんたちが二泊三日で泊まりに来てくれることになったので岡山駅まで迎えに来たのだった。
「瑞稀ちゃん、久しぶり。元気だった?」
「実里さんは…相変わらずみたいですね。」
かわいい見た目なのに、パワフルな実里さんは祐里くんを抱っこした祐太さんを従えている。
「今日、和くんは仕事?」
「はい。今日明日は忙しいみたいです。」
「じゃあ最終日以外は瑞稀ちゃんを独占できるわね。」
「最終日は、和宏が何か考えているみたいなんで楽しみにしていてくださいね。」
荷物を積むと助手席に実里さん、後部座席に祐太さんとチャイルドシートの祐里くんを乗せて、自宅へとハンドルを握った。
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