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3.終焉
「おい、フォー。新しく手に入れた魂がそれか?」
黒煙を纏う悪魔がフォーに話しかける。
「ええ・・思ったより早く手に入ったわ・・。」
「しかし、お前もひどい奴だな・・。がんの治療をきちんとやっていれば、多少時間はかかっても、その魂は小説を書きあげて名を遺すことができていたはずなのに・・」
「別に聞かれないことは話す必要はないでしょ?」
「それにもう一人のがんもそのままじゃないのか?」
「あくまで充という魂の運命を変える契約をしただけだもの・・・。誠の魂の運命を変える必要はないわ・・・。
彼は才能と引き換えに私と契約したんだもの・・。才能を奪うわけにはいかないし、かといって病気から救ってあげる必要もないから。」
「うまく充という男を騙して、魂を手にいれたわけだな・・。」
「商売上手って言ってほしいわね。」
「で、その充って男の魂・・どうするんだ?」
「あんまりきれいな魂でもないし・・今晩にでも食べようかしら・・。」
フォーは充の魂を眺めつつ微笑んだ。
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