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漫画なんて、何作借りたか覚えてないなぁ。
面倒くさいからって、毎回10冊くらい渡すのは、女の子に優しくないぞ。
最初、腕ぱんぱんで筋肉痛になったんだから。
でも、ありがとね。よく考えたら、遼太くんも持ってきてるんだもん、重かったよね。
それから半年くらい経って、私たちが付き合ってるんじゃないかって、周りの男の子に冷やかされたよね。
「おい遼太!お前、神崎さんとどこまでやったんだよ?」
「どこまでって、何が?」
「とぼけんなよ。お前、神崎さんと付き合ってんだろ?キスとかその先とか、色々あんだろ?な?」
「いや…そもそも、俺神崎さんと付き合ってないし。」
「おいおい、さすがにまだバレてないって思ってんのか?とっくにクラス全員知ってるぞ。しかも、中にはお前んちから出てくる神崎さんを見た奴までいんだぜ?2人とも大人しそうなくせして、やることやってんだなー。羨ましいぞこいつー。」
「あの!」
急に声を荒げた遼太くん。
遼太くんが怒った姿を見たのは、あの時が最初で最後だったから。正直、びっくりはした、かな。
「俺と神崎さんは付き合ってないです!漫画を貸し借りするだけの、ただの、友達です。」
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