1人が本棚に入れています
本棚に追加
「雷くん、どうやって連れてきたの?」
「なんかいじわるされてたから。ジュース飲んで欲しいと思って」
「助けてもらいました。雷さん、とっても優しいですね。雪見さんが、よく言ってます」
「えー!そうなの?照れちゃうなー!雪見くん、素敵とか言うんだもん!」
「え、雷くんにそんなことを?いつ?」
「夢の中?」
「夢にまで…雷くん、私も夢に出てない?」
「うーん、雪見くんの夢はねー、なんかね、ほんとにしゃべってるみたいだった」
気になるなぁ。どういうことだろ?
「私、帰ります。雷さん、今日はありがとうございました」
「ううん!またねー」
雪見さん、公園いるかな?
いたー!おにぎりを食べてる!15時だけど。
「雪見さん」
「なに?今帰り?」
「あの、雷さんの夢に入ったんですか?」
「は?…会った?」
「うん!今日。詳しく教えて」
「ここ暑いし、家帰ろ」
修行は中断して、歩きながら話す。
「人の夢に入れるってこと?」
「違うよ。雷さん、忘れてるかと思ってた。心に入った感じかな…住職に手伝ってもらったけど、はじめてやったんだよ」
「そうなの?いつのまに?」
「ちょっと前だけど。成功したけど、まだ原因の人が近くにいて。それで会って話してみて、気持ちに揺らぎはなかった。嬉しかった」
「雪見さん、よかったね」
「うん」
「泣きそうになった?」
「え…なんで?そんなこと?」
「ううん。雷さんが言ってた」
「うわ、気付かれてた」
「また遊びに来てって」
「行くよ、雪乃のいないとき」
雪見さん嬉しそう。
最初のコメントを投稿しよう!