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「雪見、来なさい」
「はい」
飯終わってぼーっとしてたら住職より呼び出し。お孫さんは放置された。もしやこれから仕事?と思ったけど、住職の部屋に着いた。
「明日、儀式をする」
「ぎしき?」
「悠星の妻が言霊に囚われていてな。それは大層強い」
「…俺に手伝えることありますか?」
「私は言霊は払えない。雪見、やりなさい」
「え!?そんな…できますか?」
「この間もやっただろう」
「はい」
嘘だろー。住職やり方教えたくせに。なんでできないんだか。
「妻も、悠人も私がやると思っている。もしかすると、悠星も。だから私はふりだけをする」
「…俺は…語りかけるんですね」
なるほど。俺がやるってなったら心配になってしまうからだろうな。形って大事だし。
「あぁ。なにも心配ない。声も発さず動きもしなかったからな」
「…わかりました」
「悠星の嫁について話してやろう。よく覚えておくといい」
悠星さんの嫁は、突然変異(アルビノ)である。人間に見えない肌の白さと動物のような目と舌を持って産まれたそうだ。その変異は遺伝されている。後世それが残らないようにと、彼女の祖母が幼い頃から死期を伝えていた。お前はここまでしか生きられないと。もし生きても長くない。それに縛られて生きていた。他にもたくさんの情報を得た。
悠星さんは、寿命が見えるそうだ。そんなこと聞いたことなかったけど。だから、嫁を救いたくて結婚したのかもとのこと。
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