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「食後にははじめよう」
「…もう着替えてるし」
翌朝、住職は袈裟姿で朝食を食べていたのであった。俺はいつもの作務衣だ。
「パパ、俺も見てもいいの?」
「もちろん。悠人も見てほしい」
「俺も同席します」
「雪見さんも見学ですね。よろしくお願いします」
無邪気な孫だ。
悠星さんの嫁は、具合が悪そうに見える。みるくも具合悪いけど、あの肌の白さは尋常じゃなく白いから、いつもあんな感じなのかもしれない。
食後に、仏間でそれぞれ座布団に座って待つ。最初瞑想やったとき、足痺れたの思い出した。だから、お孫さんらは足は大丈夫か不安になる。
住職は悠星さんの嫁の前に座りなにか唱える。眠らせるようだ。
俺は孫と悠星さんより後ろに座り、後方から支援。目をつぶって、悠星さんの嫁、マーシーさんとどうにか繋がろうとする。英語はできないけど、なんとかコミュニケーションとりたい。いや、とるんだ。俺が、やるんだ。
「え、なに?誰なの?」
「わ、日本語しゃべれたんですねーよかった」
「しゃべれないわ」
「あ、そうなんですね。はじめまして、天野雪見です」
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