いしっておいしい(改)

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いしっておいしい(改)

 もうだめだ……おしまいだあ こちらスライム 現在餓死で死にそうである。 ひもじいよお  体感2日ぐらい寝たり、休んだりしてさ迷いまくったけどなんも見つからない。見つかるのは化け物だけだ。  見つかるのは芋虫、芋虫より小さい(俺よりは張るかに大きい)狼、芋虫、てが十本ある蜘蛛、芋虫、芋虫、芋虫芋虫芋虫芋虫芋虫芋虫芋虫芋虫ぎあああああああ  はあはあ あんなのを見かける度に怯えながら隠れてがたがた言うのはいやだあああ ご飯食べたいよおおお  いやさなんでこんなにみんなビックサイズなの? アメリカンサイズなの?  あ、あんなところにハンバーガーがある! アメリカのこと考えてたからアメリカの神様がくれたのかもしれない……  幻覚だ! ハンバーガーが落ちてるわけないだろ! 正気になれ! でもさ考えてみろよ俺 どうした俺 ハンバーガーの幻覚でもいいから食べて死ぬのとなににも食べないで死ぬのどっちが幸せよ? それは食べた方が幸せだな……いや、でも よーくみてみろ本当にハンバーガーかもしれないぞ? あ、あ、あれはハンバーガーだ! 食べれる食べれるぞ そうだ食べれるんだ! 石にしか見えないが食べれるはずだ!  俺は石を目の前にして空腹でおかしくなっていた。石を食べようなんて言う考えに。だってもうなんも食べるものないし最終手段じゃん。  童話の七匹の子やぎの狼だってお腹切られて石詰められてたじゃん。俺だっていけるって。  こうなったらやけくそだ。一番でっかくて美味しそうなの食べてやろう。  ど、れ、に、し、よ、う、か、なー これに決めた! 良い感じのサイズだし柔らかそう!  いざ実食って思ったけどどうやって食べればいいの? 口どこ? もしかして石すら食べれずに死ぬの俺?  体をうねうねと動かしていると体を伸ばせることに気づいた。これで食べれるか知らんけど、風呂敷みたいに包めはするか。  先ほど見つけた石を手繰り寄せ俺は最後の晩餐にすることにした。  いただきます、そしてさようなら人生。短いスライム人生、略してスラ生だったな。  そして体をおもいっきり広げ俺は石を包んだ。石の冷たい感触を感じる。ああ、なんだか眠たくなってきた……今そっちに行くからね、ばあちゃん  ……………………  しばらく死ぬときを待つためぼーっとしていた。なかなか意識が消えない。もうしばらくすると石がなにかおかしなことになっていることに変化に気づき、意識を戻した。  あれ石ちょっとづつ溶けてね? てか食べれてね? もしかして、この石ほんとにハンバーガーだった!?  まあそんなわけはないが、このスライムの体は石を食べれるのかもしれないぞ!勘違いだと悲しいのでもう少し包んでみることにした。  5分ほどしてから石は完全に溶けて俺に吸収された。やったああぁあぁあああ!飯だあああぁ! 石の飯略して 石飯(せきはん)だ!  うおおおおおお! ナイスだスライム! お前はすごいぞ! 究極の雑食スライムの完全勝利だああ!
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