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こんな不快な想いをするなら、無理してでも二次会に参加すればよかったと後悔する。
今夜は誰とも出来ないし、キモい男に絡まれて、最悪以外に言い表す事が出来ない。
視界に入ってきたナンパ男は、「顔色悪いね、休憩出来る場所行く?」と案の定不細工である。そしてホテルに連れ込む気満々で、私の肩に手を回そうとしてきたのだ。
「触らないで!」
酔ってひ弱ながらも、その腕を振り払おうと叫んだ時、
ーーーーーー「誰の女に手出してんだ。」
恐ろしく低い地鳴りの様な声が正面から聞こえてきて、思わず身体がビクッと震えだす。その声に動きが止まったしまった。
「す、、、すみませんでした!俺知らなくて、」
真横のナンパ男は、私からすぐに距離を置くと、慌てた様子で逃げ去ろうとする。
だけれど、ナンパ男の逃走も....
「言い訳は要らねーよ。処刑だ。」
何処から湧いて出てきたのか分からない。黒尽くめの男二人に取り押さえられたナンパ男は、ズルズルと両側に腕を回されて、引き摺られる様に連れ去られてしまった。
そんな光景に呆気に取られて、その場で立ち尽くしていると、やっと目の前に現れた男の顔を見上げた。
・・・え、嘘でしょ⁉︎
やけに高い身長、艶やかな黒い髪、そして同じく黒い瞳に吸い込まれそうになる。
それはつい先週、童貞喪失した美男子....。
少し着崩された高級そうなスーツ姿で私の前に現れた。
「探したぞ、杏。」
えーっと、何故教えた覚えの無い私の名前を知ってるの?
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