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なにをそんなに勝ち誇った様にスカしちゃってんの!?
ムカつくくらい見惚れてしまう綺麗な男は、ゆっくりと私に向かって歩み寄ってくる。
「ちょっと、待って、タンマ!無理、てか探してたって何っ⁉︎」
ヤクザがたった一度寝た女に何用ですか⁉︎
絶対に二度目は無い様な相手。それ以前に手合わせ願いたくもない相手。
あの日の私よ、大馬鹿者め....
「ーーーーそんなの決まってんだろ。
俺の女なんだから。」
おいおい、どうか聞き間違いであってくれ。
「ワンナイトだよ....何の冗談!?あれでしょ、カメラ回ってんでしょ....ねえ、そうなんでしょ?」
慌てて辺りを見渡すが、それらしき人影は皆無である。
カツッとアスファルトを蹴り上げる革靴が小石を蹴り吹っ飛んできた。そして私のヒールのつま先にぶつかると....
私よりも遥かに高い身長を目の前にし、俯いていた顔をゆっくりと生唾を呑み込みながら見上げた。
ヤクザという箔が付いた男は、ただの美男子には留まらないみたい。
「俺の童貞奪ったんだから、落とし前つけろ。」
綺麗な真顔が崩れていく....
嗚呼、なんて怖い人なの。
クシャッと靨を作り笑った男。口元に弧を描きながら私を抱きしめた。
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