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「ちょっと、真桜どうしたの? あんた、伊月くんと付き合ってんの?」
「つ、付き合ってないよ! 成美ちゃん声が大きい……っ!」
ある日の休み時間、一緒に向かったトイレで、成美ちゃんが手を洗いながら面白そうに目を細めた。
トイレの個室は、まだ鍵が閉まっているところがある。
入っているのが、うちのクラスの子じゃないといいけど。
「あれで何もないの? 最近いつも一緒じゃん。あんなイヤホンシェア、リアルで初めて見たんだけど」
「私も、伊月くんとしかしたことないけど……」
「真桜だけじゃん、伊月くんが喋る女子って。特別扱いでしょ。絶対好きなんだよ!」
「そ、そんなことないよ。あと、声が大きいよ……」
「ごめんごめん」
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