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(瑞希お兄ちゃん!?)
「もしもし!?」
菅原凛の姿にもかかわらず、反射的に出てしまう。
そんな自分にダメだししたが、そのミスが吹っ飛んでしまうほど、大好きな声が聞こえてきた。
〈もしもし、凛か?今、電話しても平気か?〉
「あ・・・あ~は、はい!一応・・・」
小声で返事をすれば、電話口の彼に笑われた。
〈その割には小声じゃん?まぁ長話するつもりはねぇーんだけど・・・薬の件、どーなった?〉
痛いところをつかれる。
返事に困ったけど・・・
「それが・・・薬を勧めてきた子が、いなくなってしまいました。」
〈いなくなった?〉
「はい。薬は返せた・・・そうなんですが、そのまま、いなくなってしまったそうなんです。」
〈返す時、もめたのか?〉
「ええ・・・受け取らないなら、あなたが飲まないなら、私があなたの分のサプリをあなたが飲んだことにして、私が飲むとか言ったりして・・・た、らしいです。」
〈ふーん。〉
私の説明に、低い声で返す瑞希お兄ちゃん。
「どうしましょう?」
指示をあおげば彼は言った。
〈周りは、いなくなったこと知ってんのか?〉
「はい。大騒ぎで、今も探しているみたいです。捜索願までは、どうなっているかわかりませんが・・・」
〈まともな親なら出すだろう。凛は手を引け。あとは大人に任せとけ。〉
「でも。」
〈オメーは、医者でもサツでも保護者でもねぇだろう?〉
「そうで・・・え?医者?」
〈多分そいつ、ドラッグ中毒になってるぞ。〉
「ええ!?」
〈他の奴に渡すはずだった薬を、自分が手をつける発言したんだろう?そりゃあ、相当だぞ。〉
「そんな・・・」
悪い予感が当たってしまった・・・。
〔★最悪の展開だ★〕
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