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「半グレが違法ドラッグや売春で悪さしてるって本当ですか?」
「知ってどうする?」
突き放すように言われる。
それでも私は言ってしまった。
「なにか力になれませんか?」
「凛!?」
「馬鹿にしてんのか?」
瑞希お兄ちゃんがギョッとし、おじさんが目つきを鋭くする。
「なんで、不良のガキに助けてもらわなきゃなんねぇんだよ!」
「いえ、困ってるみたいですから・・・」
「お前が龍星軍をやめることが一番助かるよ!」
「ぶぅぶっー!それじゃあ、悪ガキ世界は乱世になる系~!」
「誰が乱してんだ!?」
ちーちゃんの言葉に別の声が反応する。
「幡随院、MESSIAHの頭・黒木とは知り合いだな!?」
そう言ったのは―――
「はあ?お前誰?」
「岩倉って人ですよ、ちーちゃん。」
いつも一言多い若い刑事さん。
彼の登場で、おじさんの顔のしわが増えた。
「なんでテメーがここにいるんだ、岩倉!?弁護士の相手してんじゃないのか!?」
「それは荒川さんが引き受けてくれました!」
「けっ!お前に任せきれないから、交代させられたんだろう!?弁護士1人、あしらえないのかよ!?」
「ここは俺に任せて下さい、バラさん!」
「おい、何する気だ岩倉!?」
「バラさん、これはチャンスですよ!幡随院にMESSIAHともめさせて、そこを検挙すれば一石二鳥じゃないですか!?」
「ウェイウェイウェイ!良い考えだけど~やることまる聞えだと意味ない系?」
「ホントそれ。本人の前で作戦内容を話すのは、ちょっと・・・」
「うははは!アホやなぁ~!」
「ああ!?しまった!」
「にゃははは!ガチだコイツ~救えないバカ系?」
「最近の若手エリートってお勉強は出来るけど馬鹿なの?」」
「うははは!アホならぬ、バカやなぁ~!」
「う、うるさい!うるさい!黙れ!この~」
「~この大馬鹿が!!」
「痛い!?」
真っ赤な顔の岩倉同様、赤い顔でそんな彼の頭に拳を落とすおじさん。
(ホントに馬鹿だわ、この人・・・)
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