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前々から思ってたけど、岩倉って、言葉の地雷を踏むのが上手いよね・・・。
気の毒な思いで見ていたら、私の視線に気づいたおじさんが言った。
「文句あんのか!?こんなバカでも、将来の上司として、1人前にしなきゃなんねぇんだよ!?」
「厳しい戦になりそうですね。」
「うるせぇよ!今日は返してやるが、次はねぇからな!覚えてろ!」
「痛っ!?ちょっと、痛いですよ~バラさーん!?」
鋭い目つきで捨て台詞を吐くと、若い刑事を引っ張って警察署の中に戻って行った。
後に残された私達は、誰となく互いの顔を見合わせる。
「相変わらず、ひでー態度だな?」
「でしょ、真田せんぱぁぃ!?チョー感じ悪いの~!」
「まぁまぁ、釈放されたんだからいいじゃないですか?」
「我が君のおっしゃる通りです。帰りましょう。」
「うははは!」
「ちーちゃん、弁護士呼んだって言ってましたけど・・・」
「ウェイウェイウェイ!中で手続きしてる系~待たずに帰ってイイ感じー!」
「そうですか・・・じゃあ、行きましょうか?」
ホッとしながら駐輪場へと移動する。
「それにしても、誤認逮捕ってひどいですね。」
「マジ鬼ヤバでしょ!?」
「ええ。ラムネと薬を間違えるなんて・・・」
「それは俺がすり替えたからですよ。」
「そうですか、つなぐがすり替え・・・え?」
仲間の1人が言った言葉で、全員がその相手を見る。
「すり替えた・・・?」
「はい。」
私のつぶやきに笑顔で答えると、ポケットからチラリと見せる。
透明な袋に入っている薬を。
「これとすり替えました。」
「え、ええ!?ちょっとちょっと!それって、まさか!?」
「そのまさかです。」
「ば、馬鹿!隠せ!」
危険薬物を見せられ、私と瑞希お兄ちゃんが同時につなぐに飛びつく。
薬を、つなぐのポケットの中へと押し戻してから、血相変えた瑞希お兄ちゃんが問いただす。
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